行ったり、来たり:ひとり旅して、我が家へ帰る

アメリカ国旗

アラン・アキーノ(アメリカ)


アランさん<br />長崎バイオパークにて

アランさん
長崎バイオパークにて

私は、交換留学生として京都で過ごした時間と同じ位、日本で自動車や電車、飛行機での旅に時間を割いてきました。日本のちょうど真ん中にあって、ここ8カ月間、研究の拠点にしている京都では、時差ぼけもなく、大部分の観光客に比べると言葉の違いによるトラブルもほとんどなく、どこにでも旅に行くことができる、又とないチャンスに恵まれました。京都は日本の中心にあり、ほとんどの国内旅行の出発点として絶好の場所です。市内でも、日本の片隅へでも、どんな旅にも独りで行って、その全てを体験してみることを、お薦めしたいと思います。

母は、私を冒険の旅の虜にしてくれた人です。彼女は、旅行代理店に就職する前のもっと若い時には、世界中の国々で暮らしていました。私が手の掛らない年齢になると、母は親類を訪ねたり、まだ行ったことのない田舎にちょっと足を踏み入れたり、自分好みの旅で1年に数回は家を留守にしていました。私は、年に1~2回は、母の旅に付いて回るのが癖になっていましたが、普通のアメリカ人にとって、それが、どれ程おかしなことか、理解できる齢になると、自分で荷造りをして、どこか新しい所へ旅に出るようになりました。

一人でブラブラするのは、目新しい場所を見つける最良の手段です。京都に初めて引っ越してきた9月頃を思い返してみると、独りで店を覗き込んだり、商店の陳列を見て回ったり、何か美味しそうな匂いを辿ったりしてきた多くのことが、たくさんの道やバス停、電車の駅などを、憶える助けになりました。この町でたくさんの名所を見てから、さらに時間をかけてあちこち歩くうちに、裏通りや脇道にも面白いところが見つかり始めました。都会の密集や、無秩序な広がりの陰にある、ささやかながらも興味深い見どころも、たくさん発見できました。

京都ばかりでなく、遠く離れた所でもこのような散策を始めたきっかけは、ある程度の思いつきと満足感です。去年の秋に1週間学校が休みの間、私が旅の計画をあれこれと考えていた時に、林 鵞峰(はやし がほう)*の「日本三景」に巡り会い、すぐに私のしたかったことがわかりました。京都を出て厳島神社から天の橋立へ回り、東京で乗り継いで、島の住民より野良猫の方が多く住んでいる宮城県の田代島に向かう途中、松島に立ち寄ってから、ひと足のばして札幌までの2日間の旅を終えました。そして、それは正気とは思えない計画の旅でした。このようなひとり旅では、そこに留まるのも先に進むのも思いのままで、多くのことに触れる機会があるでしょう。そしてそれを決めるのは、いつも自分次第なのです。

清水寺

清水寺

冬の桂駅

冬の桂駅


旅と孤独とが、どの程度密接に結びついているのか考えてみると、冬休みを過ごしたアメリカから日本に戻る途中、ちょっと妙な出来事がありました。いつもの駅で電車を降り、歩いて10分のホームステイ先へ帰り始めると、私はいつの間にか急ぎ足になっていました。温かい服を着ていたので、それは寒さのせいではなく、そこに早く帰り着きたい一心からだと、すぐに悟りました。

私の「ホーム」。私が一刻も早く会いたかったホームステイ先の人たちは、もちろん血の繫がった家族ではありません。生まれ育った所から地球の反対側にあるこの町は、当然ながら私の出身地でもありません。私がしょっちゅう旅に出たくなるのは、新しい可能性を感じたり、ほんの少しの間、何もかも投げ出したいと思ったりするからです。また、例えば長崎から札幌の雪祭りを見た後に京都に帰るといったように、あっと驚く旅を自分で決めたりもできるからです。しかし、親しみのあるもの――風景や匂い、そこに住む人達――それらこそが、ある場所を「ホーム」にするのです。

私は、京都を長い間離れてみてはじめて、なお一層この町で暮らしたくなりました。

*林 鵞峰(1618 ~ 1680)江戸時代前期の儒学者。「日本三景」は、その著書「日本国事跡考」に記述されている。

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夏休みのお出かけは京都水族館へ

楽しいイベント満載の水族館  

イルカパフォーマンス

イルカパフォーマンス

「水と共につながる、いのち。」をコンセプトとした京都水族館は、梅小路公園内にあります。館内は12のゾーンに分かれていて、アザラシやオオサンショウウオ、ペンギンなど、沢山の生き物たちを見ることができます。その中でも、イルカスタジアムではトレーナー、パフォーマー、イルカだけではなく、観客も参加できる「イルカLIVE きいて音(ネ)」というパフォーマンスを楽しむことができます。

今水族館に行くと、「イルカとスプラッシュ!!」という水遊びのイベントを楽しむことができます。また、営業時間が延長されていて、夜のイルカパフォーマンス「イルカnight LIVE きいて音(ネ)」も開催されています。夜のイルカパフォーマンスは照明がとても素敵で、昼のパフォーマンスとは全く違った雰囲気を楽しむことができます。各イベントの開催期間と詳しい情報は以下を確認してください。

http://www.kyoto-aquarium.com/news/2016/05/irukatosplash.html

全国のセブン‐イレブン店舗では、京都水族館と京都鉄道博物館のセット券が販売されています。このチケットで、購入時に指定した京都鉄道博物館の入館日から1ヶ月以内ならば、京都水族館に入館できます。通常の入館料よりお得に入館できるので、1ヶ月以内に両施設に行きたい時は、セット券の購入をお勧めします。今年の夏は梅小路公園周辺に出かけてみませんか?

金谷 千菜美(かなや ちなみ)

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京都鉄道博物館グランドオープン

蒸気機関車

蒸気機関車

日本最大の京都鉄道博物館が、今年のゴールデンウィークの初めにグランドオープンしました。京都駅を西に20分ほど歩くと着き、入場し見学しました。蒸気機関車から新幹線まで多くの列車を始め色々と展示されています。関西に住んでいる人には懐かしい寝台列車の「日本海」(大阪↔青森)がありました。明治時代に米国から輸入し、北海道開拓に活躍した小型蒸気機関車もありました。

鉄道の開業時に英国から技術指導を始め多大の支援を受けた資料も展示されています。運転がシミュレーターなどで体験でき、鉄道ジオラマで雰囲気を味わえ、これらは子ども達に人気です。蒸気機関・線路・衝撃吸収・メンテナンス設備などは現物が展示され、説明文があるので分かりやすいです。新幹線は創業以来、事故による死者はなく、その安全に貢献しているATS(列車自動停止装置)や集中管理についての説明もあります。

屋上テラスからは、京都の街並みと新幹線と在来線が一望できます。館内には、レストランに加えて、食堂車があり、駅弁も食べることができます。予約をすれば、資料室で鉄道資料を詳しく調べられます。

子どもからシニアまできっと楽しめること間違いなしです。

(HP: http://www.kyotorailwaymuseum.jp/

鉄道シミュレータ

鉄道シミュレータ

スカイテラスから見た京都市街

スカイテラスから見た京都市街


古田 富好(ふるた とみよし)

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「大学と地域の連携」京都の新しいFMラジオ局
   ラジオミックス京都

ラジオミックス京都 ロゴ

今年の5月22日、京都に新しいコミュニティFMラジオ局が生まれました。ラジオ局の名前は「ラジオミックス京都」で、北区や上京区といった京都市北部が、放送の対象地域になっています。周波数は87.0MHzです。「ラジオミックス」という名前には「世代、職業など、いろいろな文化と人がラジオを通じて混ざることで、新しいものを生み出し、地域を活性化させたい」という思いがこめられています。

ラジオミックス京都の大きな特徴は、「地域と大学の連携」をテーマとしていることです。北区には4つの大学が有り、ラジオミックス京都は、これらの大学と北区役所、地元企業、市民の連携によって設立されました。ちなみに、約10人いる番組パーソナリティーの半分は大学生だそうです。

放送は24時間放送で、そのうち4時間は生放送です。番組の中には、「GLOCAL KYOTO」という英語の番組もあります。放送時間は毎週月曜日と金曜日の15時から15時50分です。番組の内容は、地域のニュースや話題、音楽のほか、英語のレッスンのコーナーもあります。堅苦しくなく、気軽に聴ける番組です。

アランさん

アランさん

今回、この番組のパーソナリティーのアランさんにお話をうかがいました。アランさんはアメリカのオハイオ州出身で、4年前に日本に来られたそうです。子どもの頃からラジオが好きで、4、5歳の頃には自分でラジオ番組を作って遊んでいたそうです。いつかラジオ番組をやりたいと思っていましたが、日本に来て、夢がかなったとおっしゃっていました。

番組をする上で苦労する事をお聞きすると、「日本語はまだ勉強中なので、苦労しますが、それ以外は楽しいことばかりです。話をしたり、曲をかけたり、時間があっという間に過ぎてしまいます。」と言っていました。

事務局長の時岡浩二さんによると、大学と地域の連携によるラジオ放送というのは新しいコンセプトで、ひとつの挑戦だとのことです。また、「京都は国際都市と言われていますが、外国人向けの情報発信はまだまだ少ないと思います。特にラジオのように速報性のあるものは有りません。今後は、外国人向けの情報発信もしていきたい。」ともおっしゃっていました。

ラジオミックス京都はラジオ以外にもインターネットで聴くこともできます。下記のURLにアクセスしてみてください。また、番組へのリクエストやメッセージなども募集しています。ぜひ多くの人にラジオミックス京都を知ってもらって、放送を聴いていただきたいと思います。

ラジオミックス京都
 HP http://radiomix.kyoto/
 メール fm870@radiomix.kyoto

鈴木 秀利(すずき ひでとし)

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夏の暮らしに簾を取り入れよう

簾(京都の町家)

簾(京都の町家)

暑い夏、窓から差し込む日差しは強烈ですね。強い日差しを遮るために、簾を使ってみませんか。簾とは、葦* や細く割いた竹を編んで、ブラインドのようにしたものです。日差しを遮りながら、隙間から風を通します。町家** の窓の外に吊るされているのを、きっと皆さんも見かけたことがあるでしょう。

簾の歴史は長く、御簾という、飾りのついた竹のブラインドがもとになっています。御簾は宮中(天皇の住まい)や神社、寺などの限られた場所で使われ、部屋や宗教的な場所を仕切る役目を持っていました。それが後に簾として庶民に普及したと言われています。(御簾も今なお、神社や寺、御所などで使われています。)

御簾(北野天満宮)

御簾(北野天満宮)

簾は職人によって現在も伝統的な方法で作られており、専門店で買うことができます。スーパーやホームセンターでは、数夏の暮らしに簾を取り入れよう簾(京都の町家)御簾(北野天満宮)百円の手軽なものも売られています。ぜひ簾を手に入れて、窓の外に吊るしてみてください。暑さが和らいで過ごしやすくなるだけでなく、和風の素敵な雰囲気がでますよ。

<余談> 簾は夏だけでなく、1年中吊るされているのを見かけます。その理由は、簾には日差しを遮るだけでなく、外から家の中が見えないように、人の目線を遮る役割もあるからです。

* 葦・・・水辺に生える植物の一種
** 町家・・・伝統的な木造家屋

藤田 リサ(ふじた りさ)

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kokoka news * * こくさいうりゅういかん ニュース

外国人のためのカウンセリング・デイ

法律、ビザ、税金、保険や年金などについて、わからないことはありませんか?

心の悩みを抱えていませんか?専門家がみなさんの相談に、お応えします。通訳者もいます。事前に予約してください。秘密厳守。

  • 日時:9月25日(日)午後1時~5時
  • 場所:kokoka 京都市国際交流会館 3F 会議室・相談室
  • 申込:075-752-3511

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京都市国際交流会館 図書・資料室 としょレター

オススメの一冊

『マドレンカ』

マドレンカ

ピーター・シス 作
松田 素子 訳 BL出版、2001

毎年恒例となりました、kokoka 図書室主催、「世界の絵本展」(8/3 ~ 8/7)。今年は≪世界の絵本展 世界はいろいろ ええやんか そのままで!≫と題して開催します。ということで、今回は出展絵本の中からのご紹介です。

マドレンカはニューヨークに住む女の子。ある日、歯がぐらぐらすることに気づいて、友達みんなに知らせに行きます。いろんな人種の人々が暮らす街の楽しさが伝わってくる絵本です。みなさんぜひ絵本展にお越しください。
お待ちしています!

オリンピック

みなさんお待ちかね! 4年に一度のスポーツの祭典、「オリンピック」(8/5 ~ 8/21)「パラリンピック」(9/7 ~ 9/18)がブラジル・リオデジャネイロで開かれます。この機会に、『ブラジルを知るための56章【第2版】』(アンジェロ・イシ著 明石書店、2010)を読んで、「多様性に富んだ国-ブラジル-」について知ってみませんか。ブラジルの魅力に目覚めるかもしれませんね。

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今号を作ったボランティアのみなさん

編集メンバー

生田 稔 / 王 月瑋 / 王 暁琴 / 大薮 俊一 / 亀田 千明 / 金谷 千菜美 / 鈴木 翔一朗 / 鈴木 秀利 / 陳 慕薇 / 西村 誠 / 藤田 リサ / 古田 富好 / 水江 加奈子 / 山下 元代 / 湯澤 公朗 / Karl JANSMA / Yoshinori TAKEDA

WEB版作成

黒澤 智

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