フラメンコ、京都で華やぐ

flag of Spain

カルメン・アルバレス(スペイン)


カルメン・アルバレス

私の名前はカルメン、スペイン出身です。2010年4月にフラメンコダンスを教えるため、初めて京都に来ました。町も鴨川も桜の季節は、まさに盛りを過ぎようとしていました。私は町の中心部、烏丸御池にあるダンス・スクールの授業が終わると毎日のように、鴨川に沿って自転車をのんびりと走らせました。

山から降りてくるさわやかな空気を吸い、鴨川のせせらぎに耳を傾け、そして桜の花の美しさに見惚れる・・・それは、まるで数々の仏さまに清められた安らぎの地にいるようでした。私は、当時住んでいたアパートの近くにある仏光寺を、しずかに心を和ませるためによく訪れていました。仏光寺は大きなお寺ですが、京都に数ある名の通ったお寺ほど有名ではありません。

半年後、私はスペインに帰り、またグラナダで暮らし始め、山にある洞窟を改装した私が経営するフラメンコ・スタジオ「クエバ・デ・ラ・ルス」で教えていました。

カルメン・アルバレス

でも、私は京都やそこで経験した全ての事ばかり考えていました。京都では、フラメンコ教室の日本の生徒さんをはじめ、この町に住むさまざまな芸術家たち、そして国中の多くの町からやって来る日本の人々や世界中からここを訪れる外国の人達など、とても興味深い人々と知り合いました。私達は京都で、とても素晴らしい時を共に過ごしたのです。特に、私に尺八(竹の縦笛)を聞かせてくれた友人の吉田公一(よしだこういち)さんと過ごした一時は、忘れることができません。私達はよく一緒に鴨川に行っては、まるで昔の世界に戻ったような気分にさせてくれる、その音色に、聞き惚れたものです。

その次の年、私は再び日本での仕事を頼まれましたが、今回は京都からそれほど遠くない大阪でした。ほぼ週末ごとに鴨川を眺め、この町で出合った友人に会うために京都に通いました。私達は集まって、おしゃべりに花を咲かせ、幾つかのイベントを企画したこと、日本やスペインの料理について学んだことなど、お互いにそれぞれの情報を交換し合いました。私が京都にきた時はいつも、ちょっとしたパーティーのようでした。ある時などは日本の友人の家の庭で、薪を焚いてパエリアを作り、友人たちの多くと一緒に皆の誕生日を、まとめて祝ったことさえありました。私は京都のように、とても文化的な変化に富んでいると同時に、伝統を大切にする町で、フラメンコというスペイン芸術を通して、私達がこの国で一緒に築いてきた心のふれあいは、素敵なことだと思いました。

私は、グラナダと京都を行き来しながら、この4年の間そんなふうに過ごしてきたのです。私が伝え、伝えられたことの全てに、私はどうしても思いを巡らせ、心を動かされてしまいます。そこでとうとう、もう少し時間をかけて、この町に腰を据え、ここでの暮らしから私個人がどれだけの影響を受けるのか、知ろうと決心しました。

フラメンコ

最近、私は読み、書き、理解し、そして話すために、日本語を初歩から習い始めています。でも私には日本語の学習は、かなり難しいことです。と言うのは、ふつうスペイン人、特に私も含めた南部出身の人々は、自分の考えや感情の表現が非常に豊かです。つまり、とても率直で、おしゃべりが好きなのです。多くの日本の人達は私の振る舞いに驚きますが、その一方で気に入ってくれてもいます。私は京都での暮らしが好きですし、美術品やお寺がいっぱいある、このかけがえのない町で日々知り合う人たちと、私が身に付けてきた、色々な知識や情報を教え合うことも好きなのです。

京都には私の好きな所がもう一つあります。kokoka京都市国際交流会館では、いつも私を、温かく迎えてくれる気がして、とても居心地が良いのです。私は、kokokaで外国から来ている人に日本語を教えるボランティアの人達とフラメンコダンスのグループを、すでに創りあげ、きたる11月3日(月・祝)の「オープンデイ」で、私達の練習の成果を披露するつもりです。ぜひ、私達の踊りを見に来てくださいね。

ホームページ: www.carmenflamenco.com

訳:Koh

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

舞妓の舞を見に行こう!

舞子

写真提供:
(公財)京都伝統伎芸振興財団

はなやかな着物とかんざし(髪飾り)、独特の髪型に化粧・・・皆さんは京都で舞妓を見たことはありますか。

舞妓と芸妓は、宴席で日本の伝統的な舞や唄を披露して、客をもてなす仕事です。京都では、一人前になり独立すると芸妓、その前の段階を舞妓と呼びます。舞妓の年齢は15歳から20歳ぐらいです。少女らしく華奢に見えるように、長い帯を垂らし、底の高い履物を履いているのが舞妓のよそおいの特徴です。髪は地毛で結い、季節の花や風物をかたどった大きなかんざしを挿します。

舞妓たちが生活している地域を「花街」と呼びます。京都には現在、祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東という5つの花街があります。

一見優雅な舞妓の世界ですが、どの舞妓も毎日厳しい稽古を積んでいます。一人前になるには舞や唄、三味線などの楽器の演奏、そして礼儀作法を身に付けなければなりません。そのため彼女たちには、これらの芸事や茶道などのたくさんの習い事があり、日々腕を磨いているのです。

舞妓と芸妓の舞や唄は、毎年春と秋に開催される舞台で見ることができます。6月には5つの花街が集まる、五花街合同公演もあります。「お茶屋」と呼ばれる宴席に行く機会はなかなかありませんが、これらの舞台は誰でも見に行くことができます。彼女たちの洗練された伎芸をじっくり楽しめる、いい機会です。

花街の秋の舞台(2014年)

祇園甲部:温習会(10月1日~10月6日)

場所 祇園甲部歌舞練場  Tel 075-561-1115
http://www.miyako-odori.jp/onsyukai/index.html

宮川町:みずゑ會(10月9日~10月12日)

場所 宮川町歌舞練場  Tel 075-708-2306
http://www.miyagawacho.jp/mizuekai/

先斗町:水明会(10月16日~10月19日)

場所 先斗町歌舞練場  Tel 075-221-2025
http://www1.odn.ne.jp/~adw58490/suimeikai101.htm

上七軒:寿会(10月8日~10月12日)

場所 上七軒歌舞練場  Tel 075-461-0148
http://www.maiko3.com/index.html

祇園東:祇園をどり(11月1日~11月10日)

場所 祇園会館  Tel 075-561-0224
http://www.gionhigashi.com/gion.html

また、気軽に短時間で舞妓の舞を見たいときには、こんな場所もあります。

・ギオンコーナー

毎日公演 午後6時7時(冬期は金・土・日・祝のみ)
http://www.kyoto-gioncorner.com/

・京都伝統産業ふれあい館

毎週日曜日のみ公演 午後2時、午後2時30分、午後3時
※無料
http://www.miyakomesse.jp/fureaika/index.php

今年の秋は花街の舞台に足を運んで、京都の伝統的な美の世界をのぞいてみませんか。

藤田 リサ(ふじた りさ)

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

KARUTA で遊ぼう!

かるた
かるた

「カルタ」とは日本に昔からあるカードゲームです。「読み札」と「取り札」を使って遊びます。まず、取り札を表向きに散らし(ばらばらに広げ)ます。そして、読み手が読み札に書かれたことを1枚ずつ読みあげます。参加者は読まれた読み札に合った取り札を探して取ります。札を一番多く取った人が勝ちです。「散らし取り」と言われる、この遊び方が最も一般的です。色々な種類の「カルタ」がありますが、一番有名なものは札に和歌を書いた「百人一首カルタ」です。その他に有名なものは、ことわざを書いた「いろはカルタ」です。

「百人一首」とは、百人の和歌を一首ずつ選んだ和歌集です。「小倉百人一首」が特に有名で、普通は「百人一首」と言えば「小倉百人一首」のことを指します。12世紀から13世紀の優れた歌人、藤原定家(「ふじわらのさだいえ」または「ふじわらのていか」とも呼ばれる)が「小倉百人一首」のために、7世紀から13世紀までの100首を選びました。また、「小倉百人一首」の和歌を使ったカルタも「百人一首」と言います。「小倉百人一首」の和歌には、四季の移り変わりを詠んだ歌や恋の歌などが含まれています。古い日本語で書かれているので、中学校や高校の古典の時間に「小倉百人一首」の和歌を習う人もいます。

「百人一首カルタ」は楽しいだけでなく、言葉や和歌の勉強にもなるので、たくさんの人に親しまれています。また、「百人一首カルタ」は競技カルタとして大会も開かれています。競技カルタが題材になったマンガ「ちはやふる」が人気を集めたことで、競技カルタは最近ではたくさんの人に知られるようになりました。

「小倉百人一首」の和歌は31文字、「五・七・五・七・七」の5つの句で成り立っています。「百人一首カルタ」では、取り札には和歌の第4句と第5句のみが書かれ、読み札には歌人の名前と肖像(絵)、和歌の全ての句が書かれています。「散らし取り」の他に、絵が書かれた読み札だけを使った「坊主めくり(お坊さんの札をめくらないで)」という遊び方もあります。日本語が読めない人でも楽しめる遊びです。

KARUTAで遊ぼう

"Let's Play Karuta" 2013 LIK ボランティア

日本では、親戚が集まるお正月に「百人一首カルタ」を楽しむ家庭も多いです。ルールが簡単なので、小学生でも楽しめます。ボランティアグループ「Life in Kyoto」では、kokokaのオープンデイに「KARUTAで遊ぼう!」というイベントを行います。「百人一首カルタ」を楽しみながら、日本語を学びましょう。ぜひご参加ください。

岡本 裕子(おかもと ゆうこ)

KARUTAで遊ぼう!

開催日:2014年11月3日(月・祝)
場所:kokoka 京都市国際交流会館3階 第3・第4会議室
時間:午前10時〜12時、午後1時〜4時
費用:無料
対象:どなたでも(小学生から大人まで、外国人の方も)

*ひらがなが読めない方のために、ローマ字で書かれたカルタも用意しています。参加者は日本語の能力によってグループに分けます。詳しい情報はホームページを確認してください。
http://www.kcif.or.jp/HP/jigyo/tabunka/jp/openday/2014/index.html

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

翻訳は楽しい

翻訳するときに、どういう難しさがあるかは、一言では語れません。NHKラジオ第2で(インターネットでも配信)語学学習として毎日曜日の午後11時から放送されている「英語で読む村上春樹」は、新しい試みと言えます。ノーベル文学賞候補とされる村上春樹の作品を英語で読み聞きして、内容を楽しもうというものです。2014年4月から半年間は「踊る小人」という短編を題材にしています。案内役はニューヨークで文筆家として20年以上活躍した新元良一(京都造形芸術大学)教授、英文朗読はスティントンさんです。番組で取り上げる翻訳は、日本人作家の作品を多数翻訳しており、村上氏の小説の翻訳でも大変な人気を博しているルービン、ハーバード大学教授(日本文学が専門)です。そうそうたるメンバーで、村上ファンならずとも、興味をひくところです。

一番の聞きどころは、「翻訳」とは何か、というテーマにヒントを与えてくれるコーナーで、ここでは村上氏の文章の一節を取り上げ、新元教授による「直訳」と、多くの日本文学の英語への翻訳をしている「ルービン訳」との比較が行われます。そこで、今回の記事では、先日のこの番組でのこの二つの訳に加え、Google社提供の無料翻訳をあわせて比較してみました。場面は、主人公である「僕」がダンスパーティを機会に美人との恋を成し遂げるために、踊る小人を自身に入り込ませることに合意するところです。この場面での「僕は正直言って怖かった」という原文の訳を比べてみましょう。

<Google訳> ”I was afraid to be honest”
<新元教授による意図的な「直訳」> “To tell the truth, I was scared”
<ルービン訳>”I confess I was afraid”

「Google訳」では、「正直者になることを恐れた」という意味になってしまいます。「直訳」では”to tell the truth” という、学校でも習う、一般的に日本人がよく知っている表現を使っています。<ルービン訳>のConfessは、「打ち明ける」というニュアンスを含んでいます。ルービン氏は、当然のことながら英語表現、英語圏の文化について熟知しているので、その読者にできるかぎり原文のニュアンスを伝えるために最も適切と思われる単語、表現を選んでいる、と私は感じました。番組では、このような翻訳とその説明が多く取り上げられており(テキストも書店で入手可能です)、「翻訳」というものの奥深さを考えさせられています。実は番組キャストの新元教授を大学に訪ね、お話を伺ったのですが、教授は「村上文学は読者がそれぞれの解釈で楽しむことができます。また、言葉は辞書を引くだけではなく選ばなければならないし、翻訳する国で分かる文にしなければならない。決して楽な作業ではありません」と話されました。でも、番組を聞く側からは、楽しいですね。もし翻訳に興味があるなら、日本文学で最も多く外国語に翻訳されている村上作品をこの番組で聞いてみませんか。きっと何かヒントが見つかることでしょう。

古田 富好

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

地域の運動会に参加しましょう

運動会
運動会

日本には運動会という行事があります。運動会とは多くの人が集まって運動競技や遊戯(*1)を楽しむ行事のことです。運動会が行われる季節は秋が多いです。これは、1964年の東京オリンピックの開会式が行われた日を記念して、1966年から祝日となった「体育の日」の季節が秋だからです。体育の日は10月の第2月曜日です。運動会の中には地域で行われるものと学校で行われるものがあり、どちらも参加者全員がひとつになって行事を作り上げていくことが特徴です。

運動会では以下のような競技が主に行われます。

●玉入れ ……… 竿の先につけた籠の中に玉を一定時間内に投げ入れ、多く入ったチームを勝ちとする競技。

●綱引き ……… 二組に分かれた双方が両側から一本の綱を引き合い、相手をまん中へ引き寄せたほうを勝ちとする競技

●台風の目 ……… 4~5人を一組とし、全員が一本の長い棒を持ち、定められたコースを走り、ゴールまでの速さを競う競技。コースの途中に2~3個コーンが設置されており、そのコーンを中心に一回転することがルールとなっている。

●ムカデ競争 ……… 複数人が紐で足をつなげた状態で前進し、ゴールまでの速さを競う競技。

●リレー走 ……… 数人の選手が一組となり、各自が一定距離を分担してバトンを渡しながら走り、ゴールまでの速さを競う競技。

私も小学生から高校生の時までは学校で運動会が行われ、様々な競技やパフォーマンスを経験して来ました。私はスポーツが苦手で怖がりだったので、競技よりも応援に力を注いでいましたが、運動会はチームがひとつになって協力することの大切さを学ぶきっかけとなったと思います。地域の運動会では、競技に参加したり当日の運営を手伝ったりすると、無料でお弁当や飲み物をもらえることもあります。みなさんも地域の運動会に参加してはいかがでしょうか?

※1 集団的な遊びや踊りのこと

金谷 千菜美(かなや ちなみ)

このページのトップへ

古本まつり

古本まつり

残暑も過ぎ、読書の秋がやってきました。

10月30日〜11月3日まで、百万遍知恩寺で「秋の古本まつり」が開催されます。「古本まつり」とは、京都や京都周辺の古書店が集まり、共同で開催している古本市です。毎年、春・夏・秋に行なわれ、春は平安神宮の近くのみやこめっせ、夏は下鴨神社、秋は百万遍知恩寺で開かれます。

秋の会場となる知恩寺は、約800年前に開かれた浄土宗のお寺です。山門を入ると正面に御影堂(開祖の肖像を安置するお堂)があり、その前が古本まつりの会場となります。

会場内は書店ごとにスペースが分けられ、来場者は自由に見て回ることができます。学術書や美術書、哲学書から絵本や児童文学などの児童書、小説、雑誌、趣味の本まで揃い、外国語の本を見かけることもあります。本以外にも古地図や絵葉書、レコードを売っているところもあります。荷物が多くなったら郵送することもできます(日本国内のみ)。また、製本一日体験(要予約)やチャリティーオークションといったイベントも開催されます。

読書の秋は古本まつりでお気に入りの一冊を探してみてください。古本まつりに参加している書店は普段はお店を営んでいるので、実際にお店に行ってみるのもいいですね。

詳しくは京都古書研究会の公式ブログで確認してください。

http://koshoken.seesaa.net/

亀田 千明(かめだ ちあき)

このページのトップへ

京都市国際交流会館 図書・資料室 としょレター

オススメの一冊

『Geisha & Maiko of Kyoto Beauty, Art, & Dance』

Geisha & Maiko of Kyoto  Beauty, Art, & Dance

写真・文 : John Foster
Schiffer Publishing
2009

『京都』と言えば、舞妓さんや芸妓さんを思い浮かべる人もいるでしょう。京都の古い街並みの中で彼女たちに出会うと、自分が京都にいるということを改めて実感できます。

この本では、彼女たちの美しい写真とともにインタビューが英語で書いてあります。あなたがずっと知りたかったお話を知ることができます。大きな写真なので、化粧やかんざしなど、近くで見ないとわからない細かいところもよくわかります。

この本を読んだ後に彼女たちに出会ったら、違った角度から見ることができるでしょう。

ことば遊び絵事典

日本語には“早口ことば”や“さかさまことば”があります。教科書での勉強に疲れたら、遊びながら日本語を練習してみませんか?『ことば遊び絵事典』(ことばと遊ぶ会・編、あすなろ書房、2007)を読めば、日本語のおもしろさに気づくはずですよ!コックさんの絵かき歌はとても楽しいですよ!

library

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

今号を作ったボランティアのみなさん

編集メンバー

生田 稔 / 王 暁琴 / 岡本 裕子 / 金谷 千菜美 / 亀田 千明 / 鈴木 秀利 / 藤田 リサ / 古田 富好 / 山下 元代 / 湯澤 公朗 / ホアン・ベカー / カール・ジャンスマ / ケヴィン・ロバーツ / メーガン・ロバーツ

WEB版作成

鈴木 秀利

このページのトップへ