京都市国際交流会館 kokoka

ジャンスマ・カール
アメリカ合衆国出身

私が初めて仕事で日本を訪れたのは1990年8月でした。広島での正に最初の日に、いつか日本のどこかに住みたいと思いました。私はまるで未知の惑星に着陸したようにわくわくしました。標識等は一切読めませんでしたが、くつろげて心地よく、歩き回っても迷子になる心配はしませんでした。初めて京都に来たのは1992年4月で、その時は旅行者であり、米国では日本語の聴講生でした。1994年9月に私は京都に引っ越して、2年と少し居りました。日本語集中コースの正規の学生となり、諸外国からの学生と同じように暮らしました。その時私が最も欲しかったのは、学校とアパート以外のどこかに所属したいという意識でした。そのために私は・・・。

京都市国際交流会館

京都市国際交流会館

初めて京都市国際交流会館へ来た時、建物の大きさに圧倒されました。その中に多くの様々な領域や機能があり、特に図書室は日本語を勉強するのにとても良い場所です。他にもロビーでは大型カラーテレビが BBCのニュースを放映しています。案内所があり、掲示板には、教えます・売ります買います・同好会への誘い・友達募集・言語の教え合いなどの情報があります。棚には思いつく限りのあらゆるちらしやパンフレットが置いてあります。姉妹都市の部屋、カフェラウンジ、コンピューターの作業ブース、日本語・漢字・生け花・茶道・書道を学ぶための教室もあります。そしてもちろんここで開かれる多くの行事・展示品・特別展は勉強の休息に最適であり、日本や諸外国の文化に触れるよい機会です。

けれども、真面目な学生として私は日本語を真剣に学べる場所が欲しかったのです。その点で、図書室は申し分のない場所です。多数の種類も豊富な辞書、文法・言語の学習書があり、私の多くの疑問に親切に答えてくれる図書室係りがおられます。適切な照明、静かな環境、心地よい椅子と机、窓からの美しい眺め、様々な年齢の熱心な学生の存在。それらのお蔭でこの場所が今日までもずっと私にとっての第二の我が家です。特に図書室係りの荒木泰子(あらきやすこ)さんには、日本語についてだけではなく、文化・交通手段・社交・祖国を離れた生活の問題まで多くの手助けを頂きました。当時彼女は図書の実務と管理を担当されており、図書室に来られる全ての人にかかわって手助けをするように職員を促し、高水準のサービスを行っていました。私の学生時代から15年もの間、彼女との友情が続き、今も尚彼女の知恵・文化的見識・人生経験から学ばせてもらっていることに感謝しています。

京都市国際交流会館へ来ることで私が得た他の利益にまで言及するのは、真の感謝の気持ちからです。案内所には様々な地図、出版物・関西シーン・京都ビジターズガイド・関西フリーマーケット、行事一覧、観光・旅行情報などが置いてあり、あらゆる質問に職員が個別に答えます。年4回ある在日外国人のための無料カウンセリングデイは、私が利用した中で格別に価値のあるサービスです。求人誌やネットに載る勤め口はとてもためになりました。京都市国際交流協会のボランティア活動の機会を得たことは言うまでもありません。小さなことかもしれませんが、自転車置き場・自動販売機・美しい敷地と景色・前庭のベンチから眺める山々・交通が便利・寺院・博物館・神社・公園・等々。これらすべての経験によって、京都市国際交流会館が「私の好きな京都」になっています。

翻訳:小松 武久

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

落語

落語の実演

落語の実演

落語は素晴らしい日本の伝統芸能のひとつであり、一人で演じる芝居です。でも芝居といっても歌舞伎のような立派な舞台や衣装はありません。落語家は着物を着て座布団の上に座って噺(はなし)をし、小道具として扇子と手拭いを使います。話の内容により扇子を箸のように見せたり、手拭いを手紙のように見せたりします。

ですから、落語を楽しむためには想像力が大切です。噺を聴きながらその場の情景を自分の心に描くのです。人間が外から得る情報の約七割は目を通して入るそうです。落語はその視覚情報を映画のように確定はせずに、またラジオドラマのようにすべてを想像させるのでもありません。その適度な自由度が落語の魅力のひとつだと思います。何といっても、たった一人で大勢の観客を噺に引き込み、感動させることができるのが落語の凄いところです。

落語の実演

笑笑亭(らふらふてい)の練習風景

しかしながら、日本で生まれ育っていない人々には、落語を充分に楽しむのは難しいことでしょう。日本の生活様式や文化の知識が要りますし、日本語の微妙な表現も分かる必要があります。

でもご安心下さい。英語落語を練習している人々がいます。「笑笑亭(らふらふてい)」の会員が日本語を英語に置き換えて落語を演じています。京都市国際交流会館第4会議室で第2、4土曜の午後3時から5時まで練習をしています。私は先日見学に行ってきました。集まった人々は上手な英語で落語や小咄(こばなし)を演じていました。会員は、ふとしたきっかけで英語落語を始め、落語の雰囲気を楽しんでいます。

皆さんも見学にお越し下さい。落語の面白さに少しでも触れることができれば、あなたの日本での生活がより楽しくなると思います。

次に小咄をひとつ。小咄は落語の初めに使われることがあります。

医者が患者に言った。
「あなたの病気の原因はよく分からないのですが、お酒のせいかもしれません」
「そうですか。では、先生が酔っていない時にまた来ます」

小松 武久(こまつ たけひさ)

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

京都ハンナリーズ

バスケットボールのプロといえば、アメリカのNBA(National Basketball Association)が世界的に有名ですが、日本にもBJリーグというプロのバスケットボールリーグがあります。BJリーグには19のチームがあり、10月から翌年の4月まで試合をしています。BJリーグの各チームにはそれぞれの本拠地があり、京都が本拠地のチームが「京都ハンナリーズ」です。

京都ハンナリーズの選手 シュート

京都ハンナリーズは2009年からBJリーグに参加しています。「ハンナリーズ」という名前は「はんなり」という言葉から来ています。「はんなり」とは京都の言葉で「上品で、明るく、華やか」という意味です。

今、京都ハンナリーズには外国人を含め、10人の選手がいます。今回、その中から、アメリカ出身でキャプテンのランス・オーレッド選手にお話をうかがいました。オーレッド選手は今年30歳で、以前はNBAでも活躍していた選手です。

ランス・オーレッド選手

ランス・オーレッド選手

オーレッド選手は中学生のときにバスケットボールを始めました。始めた理由は、友だちを作るためにスポーツをしたかったのと、自分の背が高かったからだそうです。そして、大学を卒業した後、プロ選手になり、世界各地のチームでプレーし、今年、京都ハンナリーズに入りました。オーレッド選手は大学で日本の歴史や文化について勉強していたそうです。日本には以前から興味があり、京都ハンナリーズに入れたことをとても喜んでいました。

実際に京都へ来て感じたことは、京都ハンナリーズは他の国のチームと比べてチームの調和を大切にしていることだそうです。それと、ファンも温かく、負けても勇気づけてくれて、まるで家族のような感じがするとのことです。

また、バスケットボールのおもしろさについてうかがったところ、「まずは、スピード感です。選手は常に動いています。それと、チェスのように頭を使うところです。選手は速く動ける体と頭が必要です。」と答えました。そんな中で、オーレッド選手は自分のプレーについて「自分は年齢的にも派手なプレーはできないが、例えば、リバウンドを取るといった長年の経験でできる細かなプレーを見てほしい。」とも話していました。

チアダンサー

チアダンサー

オーレッド選手は、日本文化をとてもよく理解し、日本を尊敬している選手です。今後の京都での活躍が期待されます。そんなオーレッド選手も含め、京都ハンナリーズを応援に行ってみませんか。私も試合を観に行きましたが、オーレッド選手が言ったように、とてもスピード感がありました。そして、会場では選手と観客の距離が近くて、とても迫力がありました。他にも、例えば、美人チアダンサーたちが会場の雰囲気を盛り上げていたりして、とても楽しかったです。

BJリーグの試合は主に土曜、日曜に行われます。また、「ファンナリーズ」というファンクラブに入ると、いろいろと楽しいことがあります。詳しくは、京都ハンナリーズのホームページを見てください。

京都ハンナリーズ ホームページ:http://hannaryz.jp/

鈴木 秀利(すずき ひでとし)

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

外国人から見たニッポン
  ~ 日本で研究を続ける李さんの意見 ~

李鎮栄さん

左端が李鎮栄さん

●今回は龍谷大学大学院で仏教美術史の研究をしている韓国人の李鎮栄(イ・ジニョン)さんにインタビューしました。2008年から京都に住んでいる李さん。韓国と日本の文化の違いについて話していただきました。

李さんが初めて日本に来たのは、2007年に博多で行われる学会に参加するためでした。その時、京都や奈良を観光し、日本と韓国との文化のつながりが深いことに興味を持ちました。そして、日本で古代の仏教美術や交流史を研究することを決めたそうです。

「まず、日本に対して、歴史の中で日本の植民地であったことや文化や食べ物の違いなどから、隣だけど見えない壁があるという印象を持っていました。それは日本で暮らす今でも、あまり変わっていません。

韓国と日本での考え方の違いを例えると、韓国人は林を見て、日本人は木を見るところです。物事を全体的に見て考える韓国人に対し、日本人は一つひとつのことを細かく、深く見て慎重に物事を進めていきます。例えば銀行や役所での手続きで、書類を何枚も書いて、処理されるまでとても時間がかかることに驚きました。

しかし、韓国人と日本人は上下関係や礼儀作法を大切にするところは似ていると思います。一方で、韓国では政治や社会に対して不満があれば、デモなどをして意思表示しますが、日本人は周りの目を気にして、あまり自分の意見を言わないように思います。良くも悪くも規則に縛られすぎていると、前に進めず、社会の活発さがなくなってしまうと思います。」

最後に李さんは、将来は博士号を取り、日本か韓国で博物館や美術館、大学教授などの仕事につき、研究を続けていきたいとおっしゃっていました。

インタビュアー:瀧井 智子(たきい ともこ)
楠田 彩乃(くすだ あやの)

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

オープンデーに参加して

LIK案内コーナーにて

LIK案内コーナーにて

11月3日に、kokokaの「オープンデー」という一年で一番大きなイベントに参加したことを嬉しく思いました。LIKの案内コーナーのボランティアとして、京都や京都周辺に住んでいるたくさんの日本人や私のような外国人に出会うことができました。その日、色々な文化体験をしただけでなく、外国の食べ物を味わうこともできました。kokokaの前はおいしい世界中の料理を売る屋台で一杯でした。食べ物に加えて踊りと音楽はどこでも聞こえました。

オープンデーには家族みんなが楽しめる活動がたくさんありました。行かなかった人は、来年、一日で世界を経験するためにぜひ来てみてください!

デレク・アーサー

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

クイズ 京都マニア

今回の「私の好きな京都」では、京都市国際交流会館(kokoka)が取り上げられました。kokokaができたのは、ある世界的なできごとと同じ年です。さて、そのできことは、次のうちどれでしょう?

a. ベルリンの壁崩壊(ベルリンの壁が取り除かれた)
b. EUの誕生
c. 香港の中国返還(香港が中国に返された)
d. 京都議定書の採択(京都議定書が会議で成立した)

答えは次号で

前回の答え
「c」(南区)

kokoka

★アンケートにご協力ください★
1. 今月号で一番面白かった記事は?
2. 今後、LIKで取り上げて欲しい話題は?

アンケートに答えてkokokaオリジナルグッズをもらおう!
アンケートはkokoka情報カウンターにあるよ!

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

kokoka news * * こくさいうりゅういかん ニュース

〜東日本大震災支援チャリティー企画〜

日時場所内容
12月16日(金)
 午後7時
12月17日(土)
 午後1時30分
 午後6時30分
特別会議室 占領下にあるパレスチナのガザ地区を舞台とした朗読劇。

前売券
 一般 1,500円 学生 1,200円
当日券前売券
 一般 1,800円 学生 1,500円
12月18日(日)
 午後2時
特別会議室 ほうとく寄席。落語。無料(予約できます)
12月20日(火)
 午後2時
特別会議室 Rinからのおくりものvol.4
クラシックやクリスマスの曲を中心としたチャリティーコンサート

小・中学生 500円
高校生以上 1,000円
12月21日(水)
 午後6時
特別会議室 尺八コンサート。1,000円

KYOTO ふれあい講座「はじめてのお茶」

日本文化に触れてみたい人、日本文化を外国人に伝えたい人など、みなさんのご参加をお待ちしています。

◆日時:2012年1月6日(金)〜3月27日(火) 12回
◆料金:(在住外国人)6,000円 (日本人)20,000円
◆申し込み:kokoka窓口(先着順)
◆TEL:075-752-3511

「いらなくなったらいる人へ」京都市役所前フリーマーケット

場所: 河原町御池西北角 京都市役所前広場
日時:1月22日(日) 午前10時 〜 午後4時
主催: NPOプラスワンネットワーク
TEL: 075-229-7713
http://www.plusone.ne.jp/fm/fm_shiyakusho1.html

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

京都市国際交流会館 図書・資料室 としょレター

オススメの一冊

『カラー版 英語でつくる和食』

英語でつくる和食

英語でつくる和食

藤田 裕子(ふじた ひろこ)、
ナヴィ・インターナショナル 著
ナツメ社
2005年

年末・年始は、日本の伝統的な行事が続きます。おせち料理やお雑煮(ぞうに)など、日本食を食べる機会も多くなると思います。

日本の料理は、春・夏・秋・冬、それぞれの季節にあった素材を生かした味付けや盛り付けが魅力的です。この本は、寿司や天ぷらと言った海外でもよく知られている料理はもちろん、味噌汁、煮もの、丼もの、鍋料理など基本的な料理から代表的な料理の作り方が紹介されています。また、器についての説明や、お箸の使い方についての説明も載っています。日本語と英語で書かれています。

外国人のみなさんからもらう元気&アドバイス

外国人のみなさんからもらう元気&アドバイス

前号で、お知らせした『外国人のみなさんからもらう元気&アドバイス』の冊子を図書室で配っています。どのお悩みにも丁寧なアドバイスが返って来ていて、読んでいるだけで、やさしい気持ちになります。韓国からの留学生たちの絵も素敵です!

と書・資料室情報

この記事に関するご感想をお聞かせください!

このページのトップへ

今号を作ったボランティアのみなさん

誌面版編集

アーサー・デレク / 生田 稔 / 井坂 邦子 / 楠田 彩乃 / 小松 武久 / ジャスマン・カール / 鈴木 秀利 / 関野 雅子 / 瀧井 智子 / 長竹 善伸 / 中野 和代 / 湊 雅之 / 山下 元代 / 渡邊 岳

WEB版作成

鈴木 秀利

このページのトップへ